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遺産分割協議がまとまらない場合の次の一手

昨日のエントリーでは、不動産を共有しておくことのデメリットを、事例を用いて整理しました。

要約しますと・・・

●相続が発生した

●相続人の間で、遺産分割協議をしていないorまとまらない

●結局、実家の土地建物が複数の相続人で共有となった

●当面は問題が起きないかもしれない

●ただ、長期的に見れば、土地建物の権利者が増える

●にっちもさっちもいかない
(売却できない/貸せない/建て替えもできない・・・)

●子どもや孫に迷惑がかかる

というお話でした。

もちろん既に、不動産が共有となることによって、“にっちもさっちもいかない”ことを認識している方もいるでしょう。

ただ、現実的には、他の相続人と、協議がまとまらなくて困ることもあります。

今回は、そんなときどうすればいいかということについて取り上げます。

遺産分割調停を申し立てる方法

遺産分割協議がまとまらない場合、裁判所に遺産分割調停の申し立てることで、具体的な解決の糸口を見つけることができます。

裁判所・調停・申し立てというキーワードを聞くと、とってもハードルが高い気がしますが、案外簡単です。

誰が申し立てられるの?

あなたが共同相続人であれば、申し立てる権利があります。
(そのほかにもいますが、ここでは省略)

どこに申し立てるの?

遺産分割協議に賛成しない相続人の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てます。複数いる場合は、誰か一人の住所地の家庭裁判所又は当事者が合意で定める家庭裁判所になります。

http://www.courts.go.jp/saiban/kankatu/index.html

松戸・柏・流山などのエリアですと、松戸の中央公園の裏手にある裁判所となります。
141111_家庭裁判所松戸支部

費用はいくらかかるの?

被相続人1人につき収入印紙1200円分です。
・・・ずいぶんとお手頃価格ですねw

申し立てにはどんな書類が必要なの?

以下のような書類が必要になります。

1)申立書
2)亡くなられた方の戸籍謄本等
(出生から死亡した記載のあるものまですべて)
3)相続人全員の戸籍謄本・住民票
4)遺産のリスト
5)不動産の登記簿謄本(遺産に不動産がある場合)
6)固定資産評価証明書(遺産に不動産がある場合)

調停はどんな流れ?

申し立てが無事受理されると、相続人全員に裁判所から呼出状が送られます。(受け取った方は結構びっくりしますよね、きっと。)

調停手続きでは、2人の調停委員(弁護士や民生委員など)と1人の裁判官が立ち会い、対立している相続人を1人ずつ交互に調停室に呼び、それぞれの意見や希望を聞きます。

”裁判所”というと、ドラマで見るような、法定で喧々諤々と「異議あり!」とか言って、議論を戦わせるイメージがありますよね。でも、そうではありませんのでご安心をw
141111_objection

調停委員は、それぞれから聞き取った希望や解決策を相手の相続人に伝え、それを何度も繰り返して、妥協点や解決策を探ります。(ちなみに筆者の父親は、定年退職後、松戸の裁判所でこの調停委員を10年間やっておりましたー。)

相続人全員が納得し調停が成立すると、調停調書が作られます。

この調停調書は判決と同じ強い効力があります。なので、たとえ後で心変わりをした相続人が調停調書に反対しても、調停調書どおりの相続登記や強制執行を行うことができます。
ここでまとまれば、不動産の共有を解消し、単独所有となれば、自由に使用なり処分ができるようになります。

それでもまとまらないときは?

調停で話がまとまらないこともあります。人間だもの。その場合は、自動的に遺産分割審判手続に移り、家事審判官(裁判官)によって遺産分割の審判(判決のようなもの)がなされます。

この辺はまた別の機会に。

ではまた。

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  • 筆者:nobu
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