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中小企業が銀行融資以外で、資金調達する方法(4) ~私募債のデメリット~

こんにちは。

前回は、私募債の購入者/資金提供者の
メリットについて取り上げました。

主なメリットは、以下通りでしたね。
・高利回りでの運用が可能
・源泉分離課税が適用
・税率の違いを利用した節税効果

また、前々回は、私募債を発行する
中小企業にとってのメリットを挙げました。

主なメリットは、以下の通りでしたね。
・経営者個人が保有する資産の担保提供が不要
・経営者本人の個人保証も不要
・借入利息は後払いでOK(年1回の後払い)
・既存の融資枠が一杯になっている場合でも利用可能
・償還期間が自由に設定可能
・金利が自由に設定可能で、しかも支払利息は、経費(損金)に算入可能
・経営権が確保される
・資金調達に成功した場合、金融機関の格付けが上がる可能性がある
・手続きが簡単

では、デメリットは何か。それが今回のテーマです。

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■中小企業(私募債の発行体)にとってのデメリット
================================================

●募集者数(勧誘者数)が49人以下

私募債の購入者(資金提供者)を勧誘できる先は、
49人以下に限定されます。

社債を引受けてくれる人は、
親族・取引先・友人・知人などに限られます。

だから私募なのです。
50人以上に勧誘すると、公募になります。

制限があるので、デメリットと言えばデメリットですが、
実はメリットにもなるのです。

というのも、公募になると届け出は登録などの
事務手続きが一気に増大します。

私募であるからこそ、事務手続きが公募と比べて簡単なのです。

誤解しないでいただきたいのは、
49人以下というのは、
実際に私募債を購入してくれる人のことでなく、
私募債を勧誘する人のことです。

例えば、
私募債の購入を勧誘したのは60人だけど、
実際の購入者は30人だったといケースは、
NGということです。

購入者が49人以下だからOKではないのです。

勧誘したのが50人以上なのでNGなのです。

●信用面でのリスクが高く、引受先を見つけにくい

私募債は、担保や保証の設定が不要です
(銀行の保証付きも一部にありますが)。

私募債を発行する中小企業にとっては、
魅力的ではありますが、
投資家(私募債を引受ける人)にとっては、
信用面でのリスクが気になります。

中小企業にとっては、
引受け先を見つけるのに苦労するかもしれません。

自然と勧誘できるのは、
親族・取引先・金融機関・友人・知人
などに限られますね。

●事業計画書の作成と定期的な報告が必要

投資家にとっては、信用面でのリスクが高いと
見なされがちですが、それでも引受け手を見つけて、
資金調達をしなければなりません。

そのため、引受け手を勧誘する際は、
その見込み先を説得する必要があります。

そのためには、事業計画書の作成し、
きっちりと説明し、理解を得る必要が
あるのではないでしょうか。

また、リスクを認識しながらも
引受けてくれた投資家には、
定期的な報告が必要になるかと思います。

事業計画書の作成や定期的な報告は、
面倒な作業かもしれませんが、
事業プランを書面に落とし込むことによって、
経営者自身の頭が整理され、
事業運営をぶれずに行うことが可能になるかと思います。

●償還時に多額の資金が必要

先日も述べた通り、一般的な融資では、
据え置き期間後、すぐに月々の元利金の
返済がスタートします。

返済は、元本+金利で構成されますから、
その分のキャッシュが出て行きます。

一方私募債の方は、
元本の支払は満期まで据え置かれます。

期中の支払は、金利のみです。

しかもその金利の支払は、
年1回の後払いのケースが多いです。

だから期中のキャッシュアウトは少ないです。

ということは、期中の資金繰りは
とても楽だということです。

これはメリットでしたね。

ただ、償還時には元本を返済することになります。

期中は利息分しかキャッシュアウトしませんでしたが、
償還時は一気にキャッシュアウトします。

計画的に償還時の返済金額を準備していないと、
完済できないというリスクがあります。

●経営者へのプレッシャー

私募債を勧誘する先は、
親族・取引先・金融機関・友人・知人などの
縁故者になります。

勧誘に際しては、経営者が将来のビジョンを描き、
その実現可能性についてコミットすることになります。

中小企業の経営者の仕事は、
発行する私募債を購入してもらい
資金調達できたらそれで終わりではありません。

勧誘時に掲げたビジョンや事業計画を
達成させる必要があります。

経営者には相当のプレッシャーがかかります。

ましてや、社債を引受けてくれた人が、
経営者自身に深くかかわっている人
であればなおさらです。

でも、そのプレッシャーに打ち勝ち、
プロジェクトを達成させ、投資家に償還できれば、
事業が拡大し、事業が拡大していくことでしょう。

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